◉東松島市
慰霊碑・平成の大津波到達碑・貞観地震石碑

祈りの道しるべガイドマップ

 慰霊碑は、高台に1軒だけ残った家の住民が、その集落で亡くなった7名のために観音寺に相談して建立した。多くのお地蔵さまが立ち並ぶ祈りの場だ。
 奥松島に浮かぶ宮古島は、松島湾の東端に位置するために、津波により大きな被害を受けた。宮古郵便局の向かい側に、小さな古い石碑がある。今から約1︐200年前に起きた大地震「貞観地震」の際に両岸から大津波が押し寄せ、島の中央でぶつかったとの言い伝えが残されている。その標高約10mの場所に石碑が建てられ、そこから下に住むことは危険とされていた。だから震災が起こった時、島民約1︐000人がここより高台にある宮戸小学校に避難した。津波は石碑の手前で止まり、犠牲者は数人にとどまった。石碑は擦り減り、何が書いてあるかわからないが、島民の間に伝承されていた教えが命を救った。
 観音寺に上がる道の途中に、新しい碑を建てた。今回の津波の到達地点を示す石碑だ。檀家は14名が犠牲になったが、ほとんどは野蒜や松島で宮戸地区に帰って来る途中で波に襲われた。新しい伝承が、この石碑から始まるのかもしれない。

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