◉相馬市
磯部地区慰霊碑

祈りの道しるべガイドマップ

 磯部地区の住民約2︐000名のうち251名が犠牲になった。相馬市を襲った津波で亡くなった半分以上が、ここ磯部地区の方々だった。集落が跡形もなく無くなってしまったという。昭和35年のチリ地震でも津波は防潮堤を越えなかった。「相馬沖は遠浅だから津波は来ない」という、地域の人たちの経験則があだになったとも言われている。
 見渡す限りの、家の土台すらなくなった土地。立ち並ぶソーラーパネル。その先にぽつんと慰霊碑があった。元々は磯部公民館があった場所だ。慰霊碑の表面には犠牲者の名前が、裏面には地域の被災状況などを示した碑文が刻まれている。
 何もない。海からの強い風だけが吹き付ける。この場所に立つことで、当時の混乱や人々の声が聞こえてくるようだ。「震災の記憶を後世に」ここほど、この言葉が重く響く場所はない。

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