◉上閉伊郡大槌町
旧大槌町役場脇慰霊堂・地蔵尊

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 壁の時計は4時18分を指していた。大槌町旧庁舎は2階の天井まで浸水し、町長を含め当時震災の初期対応に追われていた役場職員40名が犠牲になった。職員の約3分の1を失ったため、一時行政機能が麻痺した。黒く焦げた壁が、3日3晩燃え続けたというこの地区の被害の凄まじさを物語る。この旧庁舎を震災遺構として残すかどうかは、まだ結論が出ていない。
 建物の前に設置されたお堂には位牌が安置され、献花台が置かれている。町の犠牲者は1︐234名で、住民の約1割にあたる。献花台は秋田県五城目町の町民有志によって寄贈された。震災当時、五城目町のお年寄り一行が旅行先の大槌町で震災に遭い、ホテル従業員の誘導と地元の人たちの支援で無事に故郷に戻ることができた縁による。
 献花台の隣に設置された地蔵尊は、震災の被災地に地蔵を贈る活動を続けている山形市のNPO法人「被災地に届けたい『お地蔵さん』プロジェクト」が建立した。高さ1・5mの地蔵尊を2体の子地蔵が笑顔で見上げている。まだ家族のもとに帰れないでいる430名を思い、静かに手を合わせる。

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