◉南相馬市／新祥寺
東日本大震災被災物故者供養塔

　東日本大震災被災物故者供養塔第7番建立寺院

　沿岸部にも檀家が多かったため、70名が犠牲になった。まだ見つかっていない方も15名近くいるが、みんな葬式は済ませている。月命日ごとにこの供養塔の前で供養をしている。
　新祥寺は市役所に近いため、火葬を済ませた方々の遺骨をお預かりする場所になった。その数は全部で570霊にもおよび、本堂の半分ほどに番号のついた遺骨が並んでいた期間が2～3ヶ月くらい続いた。ＤNA鑑定などで身元が判明し、遺族が引き取りに訪れ、すべて引き取られたのは震災から3年くらいたった頃だったと思う。この地域に限らず、石巻から流されてきた方の遺骨などもあり、よその地域から引き取りにこられた方々が10名くらいいた。また、海辺の共同墓地で散乱していた遺骨もお預かりしている。それらは現在市で造成している墓地が完成したら、そこに埋葬されることになっている。
　原町区や小高区では、寺院に限らず集落の方々がお金を出し合って建立した慰霊碑も多い。ぜひそちらも訪ねてみて欲しい。