◉伊達市/普光寺
東日本大震災被災物故者供養塔

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 東日本大震災被災物故者供養塔第4番建立寺院

 相馬在住の檀家が津波で犠牲になった。ここを訪れる方々みんなに手を合わせてもらえるようにと、墓地に向かう道の途中に供養塔を建立した。
 この近辺は地盤が非常に硬く、昭和54年の宮城県沖地震の時はそれほどの揺れではなかったが、今回の震災の揺れはそれをはるかに超えていたため、屋内から駐車場まで避難した。周囲の公民館や小学校が避難所として機能したため、避難所にはならなかったが、本堂の壁が一部落ちたり、無縁塔が倒れて割れるなど被害は大きかったという。
 当時線量計を持って境内を歩くと、本堂裏のとある箇所だけ線量が高かった。側溝に溜まっているのかと思ったが、その後桜の木の放射線が高いことがわかった。桜の樹皮はほとんど新陳代謝をしないため、そこに生えた苔が栄養と間違えてセシウムを取り込んでいたという。
 天明の大飢饉が始まる1782年に、火災で寺が消失した。冷害で苦しむ山間の小さな地区であるにも関わらず、ご先祖様を守っているお寺をそのままにはしておけないと、住民たちがたった7年で本堂を再建した歴史がある。

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