◉相馬郡新地町／東林寺
東日本大震災被災物故者供養塔

　東日本大震災被災物故者供養塔第16番建立寺院

　沿岸部にある地区墓地の左側の堤防が崩れ、墓がすべて流された。それらを回収し寺に運んだが、3分の1くらいしか出てきていない。その墓地をこのお寺に新たに造成し、そこにも地区の方々が建立した慰霊碑がある。檀家も8名犠牲になり、うち1名は出張先の釜石で行方不明になった。
　ここは震度6強の地震に襲われた。津波は国道6号線のあたりまで来た。何もなくなってみると、海は結構近かったんだなと感じる。地元の消防団にも入っているので、震災直後は捜索活動を手伝っていた。青年会主催で仮設住宅で茶話会をやっていたが、今は新しく集団移転したところで開催している。それでも新地では元々の地区がそのまま移転した形なので、知った顔が揃っていて良かったと思っている。 　震災後は地元の先輩方がNPOを立ち上げ、様々なワークショップを開催し、お寺でも子どもたちを集めた坐禅会などをやるようになった。ほかの地区同様過疎化は進んでいるが、子どもたちが50人くらい集まって結構にぎやかだ。
　平成27年4月1日に、この近くの相馬市原釜地区に「相馬市伝承鎮魂祈念館」がオープンした。全国から青年会のボランティアが来てくれた時には、必ずそこに連れて行くようにしている。