◉釜石市
唐丹本郷地区慰霊碑

祈りの道しるべガイドマップ

 唐丹本郷地区は川原の荒地を開いた集落で、湾口が東向きのために津波の来襲をまともに受ける。そのため、明治三陸地震津波及び昭和三陸地震津波では全滅に近い被害を受けた。昭和三陸地震津波の後は高地移転地での再建が進み、谷底の危険地区は非住家地区に指定されていた。今回の震災では、高地移転地は津波を免れているが、河岸際の住宅は流失している。
 ここにある慰霊碑は、「一般社団法人 全国優良石材店の会」の津波記憶石プロジェクトにより建立されたもの。5枚の石板から成り、両脇の4枚には小中学生91名と大人4名のメッセージが刻まれている。

「自分が考えているよりも、波は速くきます。自分が考えているよりも、波は高く上がります。自然は人知をはるかにこえる存在であることを忘れてはいけない。」
「悲しくて前を向くことができない時は無理をせず横を向いてみてください。いつでも仲間や家族が一緒にいます。」
「一人じゃない。魂は共に。」
「どれだけの時が過ぎ、どんなに町を想い、どれだけ未来を信じたか。」

 子どもたちがその時何を考えていたかが、痛いほど伝わってくる。明治29年の三陸大津波記念碑と昭和8年の三陸津波記念碑もここにある。

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